interview
デザイナーとアーティスト
その二面性を追う
アーティストでもあるナラリオンこと奈良竜太氏。平日はwebデザイナーとして働き、週末になると京都を中心に勢力的にライブ活動を行う彼の音楽に対する想いを存分に語ってもらった。
自ら野外フェスを主催するなどますます活動の幅を広げるアーティスト奈良竜太の野望とは?
Section.01
音楽との出会い、そして挫折や苦悩
—音楽を始めたきっかけはなんですか?
ナラリオン音楽は好きやけど歌うのがすごく苦手やったもんでエレキギターばっかり幼き頃は弾いてたんやけど。。
高校の時出会った仲間にアコギを植え付けられて、昼休みなんかになると校舎間の渡り廊下で溜まってギター弾いてみんなで歌謡曲歌ったりしてたんす。んで気付いた時には自分も歌えるようになってたんすよね〜♪
んでその仲間に高校卒業間近のとある日にギターと本持って連れてかれたんが夜の木屋町。。閉まったお店のシャッターの前に2人でデンと胡座かいて本は地面に置いてお金入れてもらう箱置いて。。
ヘタクソなりに自分等で好き勝手盛り上がって歌ってたらあら不思議!!いっぱい集まってもらえたり、お金いれてもらえたりで。。
なんかすごい高揚した気分になれた。
—そこから人前で演奏することにはまっていったんですね。
それ以降毎週末、夜な夜な木屋町路上ライブをすることになってw
真剣に聞いてくれる人が居たり、遠くで距離をおいて聞いてくれてる人が居たり。酔っ払いと肩組んで歌ったり、サラリーマンにダメ出しされたり、チンピラに絡まれて殴られ蹴られ三条まで後ずさりしたり。。
辛いこと少々、楽しいこと大半♪
ドンドン音楽にのめり込んでいってる感じがした。
—なるほど。路上ライブからはじまっていったんですね。
それと同じくらいのタイミングの大学時代に街のライブハウス「陰・陽」であるライブに連れて行ってもらったんです。そこで見たんが驚愕のライブ!!自分の今までやってきた音楽人生を覆すような音楽に度肝を抜かれ、ショックと動揺。。なんやよくわからんキモチになって。。
うぉーーーーーーっ!!
「自分もここのステージに立ちたいぜ!!」
そう思い立ってからは早かった!
—どうやってステージに立つまでになったんですか?
まずオリジナルを作るところから。。そしてバンドメンバーに協力を得て編曲。陰・陽に出演依頼。そして初オリジナルライブはワンマンライブ!!会場もお客さんでいっぱいなったしライブも自分等的に満足やってウハウハな中。。当時マスターの山崎さんから頂いたお言葉に蹴落とされた。
「お前に力がないからバックにかき消されてるわ。お客さんになんも伝わってないよ。1人で路上とかやってるんやろ?1人でライブやったほうがいいんじゃない? 1人でライブ出来るようになってからでもバンドは組めるやろ。。」
バンドで今後活動していきたかった自分にはあまりに重たい言葉やってしばらく凹み続けてた。 けど。。 じゃあ、1人のライブを見てもらおう!そう思い再び挑んだ陰・陽。。 2回目のライブは1人弾き語り。感想は。。
—どうでしたか?
「耳を直してこよか」
なんのことかわからんでした。。撮ってたビデオを何回も何回も見返して言ってる意味が少しだけ理解できた。けどすぐにリベンジに行けることはなく、違うライブハウスであ〜だこ〜だと1人音楽をやってみた。もちろんベースと組んだり鍵盤と組んだりしたが、基本は1人で。
2年活動して陰・陽に挑んでは潰され、
1年活動して陰・陽に挑んでは潰され、
何回も何回も挑んでいくうちにちょっとはマシな事言ってもらえるようになったのと一緒に1人の居心地の良さに味を占めてる自分が存在するようになってたw
今でもあの人を頷かせたいって思いはあるけど。。今の自分は人に左右されたくないからw
自分のやりたい音楽を好きにやってます。
なんで縛られてたんやろうね。。勝手に言ってもらえたことにドップリ浸かってただけやけど。。縛ってもらってたことでしっかりと自分が見えるようになったかな?
ま、あそこが僕の音楽のルーツです。
Section.02
最も印象に残っているライブとは?
—影響を受けたアーティストはいますか?
ナラリオンん〜〜Jack Johnsonとかcaravanはカッチョイイくてずっと聴いてますな。
けどなんやかんやゆうてもアマチュアミュージシャンの影響を僕は結構受けているかな?僕とライブを共にした人たち。
いいな!って部分はすぐ吸収させてもらってます。。m m
—過去のライブ活動で思い出に残っていることはありますか?
ナラリオンいちばん記憶に深いのはやっぱり2012年の「心温Music Camp」かな。。
自分を中心としてやらしてもらったイベントとして一番でっかいイベントやったし、野外フェスなんて初めてのことやったし、結果、やりたいことが最大限に出来たものやったし。。
—野外フェスを自ら立ち上げたんですか?
今までに繫がっていたアーティスト、これを機会に深く仲良くなれたアーティスト、仲良かった人も知らんかった人も一丸となって盛り上げてくれて、楽しむことが出来たイベントやったと思う。このイベントをやる事によって僕の音楽人生は大きく新たな方向へ傾いたと思うし、もちろんひとつのことを成し遂げるって意味ではプライベートの日常生活にもすごく活きたことやと思ってます。最初はノリやったんですけどねw
Section.03
現在の音楽活動について
—現在はどんな音楽活動をされていますか?
ナラリオン今はのんびりとした音楽活動をやらせてもらってます。30歳なるまでは月4〜5本くらいライブしてたんすよ。東京とか大阪とかいろんなトコで顔覚えてもらうのに必死になってライブしてた。ヘタクソなりにオーディションとか受けたりしてねw
結果は全然出なかったけど、そんな活動のおかげでいろんなアーティスト、お客さんと出会う事が出来たし、いい経験やったし、悔い無き活動でした。今はブッキングライブとかは控えていて月2本くらいかな?自分のやりたいゆるいイベントやったり、イベントに呼ばれたら混ぜてもらったり、ちっちゃいワンマンライブしたりしてますね。
僕的には野外の街フェスとかならバンバン攻めたいんすけどねw
あ、でも自然の中で歌いたいす。
—自らフェスを主催する目的はなんですか?
ナラリオン目的は。。。と、言われると難しいけど。。。 単にやりたいことをやっただけなんですよねw
コトの発端は自分が見に行った野外フェス。アーティストなら誰でも思うんちゃうかな?「あーーーうらやまし」って。
自分もこんなとこで歌えたらいいなぁって。「じゃあ自分でやったろうやないかーー!!」と。。。アマチュアでも同じように楽しめる野外フェスをやろうじゃないか!という思いから動きだし、会場探し、協力者探し、共感してくれるアーティスト探し、仲間探し。。。
—自分で立ち上げてしまうパワーがすごいですね!
ナラリオンお客さんというくくりはなくして皆がスタッフという思いで一つのフェスを築き上げるという呈で、台風跳ねのけ開催できたんが心温やったんです。仲間の仲間の仲間くらいまでの集まりやから一見さんはなし。皆で設営して皆でテント張って、皆で料理して皆でBBQして食べて、そして皆で歌って皆で演奏して皆で踊る。みんな仲間なんです。だから皆で笑い合えたし、皆で踊れたし♪
皆で生演奏で火囲って踊ったんは感無量でしたw
お、これなんかな?目的としてたことは。。大きな仲間の輪が作りたかったんかな?
Section.04
webデザイナーとして
—webデザイナーとしても働いていますよね。
ナラリオン僕の中ではこのふたつはリンクしているように思っていまして。。単純に創るってのが好きなんかな?ゼロから目に見えないものをカタチにするってのが魅力あることやと思うし。
自分の創ったものが見てもらえて、聴いてもらえて。。人に触れた時にいろんな反応が見えて。。
おんなじ人間がやっているからリンクさせているのかもしれんけど。。
—どんな仕事をされてるんですか?
普段は、たくさんの企業のwebサイトをデザインから構築までてがけています。その中で生まれてきたアイデアであったり技術であったりをまた違った形で還元したいと思うことが多々あるのですが、そんな時この『WHRM』で活かせないかと思うわけです。
僕たちができる情報発信という力をちょっとでも役立てていきたいですね!
Profile
ナラリオン
Webデザイナー
三十歳を過ぎてからは音楽の方向性を大幅に転換。ひとりひとりの心に届くメッセージを心がけて音楽・ライブを創造。ここ最近、ライブをよりクオリティの高いものにすべく、様々な試みに挑戦中…
「音楽は人と人を繋ぐ」
つくづくそう思う日々の中、ひとりひとりの心に響くようにと制作活動に励む。