20200523

富嶽三十六景 神奈川沖浪裏 - 葛飾北斎

あまりにも有名な浮世絵画。90近くまで気の遠くなるほどの枚数の絵を残したとされる北斎の代表作。

波の先端の表現があまりにも斬新で、静止しているのに飲み込まんとする迫力が存分に感じられる。躍動感、そして自然の脅威に立ち向かう人たちの勇敢さをまざまざと伝えてくる。当時はもちろん最新の設備などなく、命を預けるにはなんとも頼りない船を使い往来していたのだ。

現実にはありえない構図ながら、溢れんばかりの荒れ狂う波の曲線と、ただただ自然の驚異を見つめる直線で構成された富士山。計算されつくした配置に何も迷うことなく絵に集中することができる。

Text by master

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コメント

これが「富士山をテーマにした36の連作」のうちのひとつであるという事実を超えて、一人歩きしていることが、この絵画の力を端的に示していると思う。
うつくしい青のつらなり。波間を表現するこの青が昔からとても好きです。

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