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20230921

ダンスロボットダンス - ナユタン星人

昔からSFの世界では、ロボットが感情を持ち、人間と同等もしくはそれ以上の頭脳を得るという、いわゆるシンギュラリティ的世界が描かれてきた。

生成系AIなどの技術が加速度的に進化を続ける昨今、そんな空想の世界をとっつきやすいメロディと、ユーモアセンスに溢れた言葉選びで具現化したのが、人気ボカロPの一人、ナユタン星人が作った『ダンスロボットダンス』という一曲。もともとは、スマホゲームのキャラクターソングとして提供されたもののひとつである。

ボカロソングという手段は、ロボットの感情を歌うにはぴったりの選択とも言える。

胸のドキドキを演出するかのようにはじまるドラム音とシンセ音のイントロ。聞いてるこっちのテンションも自然と高揚する。

正確無比でプログラム通りに動作するはずのロボットが、どうもおかしい。胸が高鳴り呼吸を乱す。

「恋とは心のバグなのさ」

ファンにも人気の高いこの一節は、この曲のパンチラインと言っても過言ではない。感情がたかぶりパニックに陥る様を見事に表現した一節だ。実はある過去の名曲からのサンプリングなんだとか。

「複雑なものには、生命が宿る」
こんな言葉を聞いたことがある。

自然でも、社会でも、組織でも、すべてのシステムは複雑化していくと、自らの意志を持つ生き物のように振るまい、一つの人格を持つようになるらしい。

つまり、このエッジの効いた楽曲は、プログラム通り動作をするだけのロボットが、科学の進歩によって高度化・複雑化し、感情を持つようになる未来を予測しているかのようだ。そんな風に思うと、もう単なるゲーム音楽の範疇に止まるものではなくなる。

しかし、「かわいいは正義」なんてよく言われるように、ロボットが感情を持ち人間を超えてしまう未来を、恐怖によって描かず、ロボットだって恋をするんだというある種の共感に持ち込んでしまうのが、ナユタン星人というボカロPの非凡さだ。

Text by master

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master

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