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20220401
Ain't It A Shame - NIRVANA
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「日曜日」
平日働く労働者にとっても、学校に通う学生にとっても嬉しい休息日。
とあるインタビュー記事で目にしたこんな言葉がとても印象に残っている。
「サラリーマンとして働くことは、月曜日の朝には非常につらいものですが、逆に三連休の前の金曜日などは、サラリーマンに生まれてよかったと心から思います。」
労働と解放。その振れ幅のなかで、私たちは一週間を生きている。
宗教的な観点から言えばキリスト教では、イエスがユダヤ人の安息日(土曜日)の翌日に復活したと信じられ、後に、これを記念するとして毎週日曜日に教会で礼拝が行われるようになっていったとされる。
出だしからはまさかニルヴァーナの楽曲とは到底想像できない『Ain't It A Shame』という曲は、日曜日に釣りに行くなんて恥ずかしいことだと歌っている。元は古いゴスペルで、それをカバーした楽曲だそうだ。
ゴスペルとはかつて奴隷としてアメリカに連れてこられた黒人たちが、自分たちの教会を持ちたいと歌われ出したものだという。
神に祈る大切な日を、欲望に任せて台無しにするなんて..。
..と最もらしく考えてはみたものの、そんな蘊蓄がどうでも良くなるぐらいカート・コバーンのボーカルに撃ち抜かれる。しゃがれてひび割れた裏声は、鼓膜だけでなく体全身を震わせてくる。
前半のR&Bシンガーを模したような穏やかな歌い出しから、後半にかけてのシャウトへのダイナミックな変化は、ボーカリストとしての才能を、これ以上ないほどに見せつける。
まさに静と動、穏やかさとヘヴィーネス、正気と狂気の同居。
こういった曲をカバーした理由は分からないが、幾つになってもカートの魅力は色褪せることはない。西暦何年なのかも、どこの国か街かも関係なく、それは時を軽く超える――のである。









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