-
play_arrow
20211210
今日がインフィニティ - 橋本絵莉子
「歌詞が書けそうよ こんな夜は」
という、まるで歌詞というより日記のような歌い出しから始まる。
まあ、この曲がアルバムのタイトルが『日記を燃やして』なのだから、
そう考えるとしっくりくるのだけども。
「解散はできないようにもうバンドは組まない」
「一人の無限があるのなら 多分こんな夜よ」
チャットモンチー完結からソロアルバム発表まで約3年の時間があったけれど、
きっとソロで音楽活動をやっていくにあたって、
いろいろと葛藤があったことを匂わせるような一節。
そして、その葛藤が吹っ切れた夜の空気やエネルギーが、そのまま曲の中に閉じ込められたかのような一曲。
初心に戻ったでも、大人びたわけでもない、
等身大の子持ちのアラフォー女性シンガーの初期衝動だけで音を鳴らしている感。
ジミヘンのようにギターを燃やすでもなく、SNSを燃やす(炎上させる)でもなく、"日記を燃やす"のです。
まあ、アラフォーの時点で「初期」の衝動と言いづらいのだけども。
とはいえ、そう形容したくなるような奇跡的な純粋さが橋本絵莉子にはあるのだ。
COMMENT
- 皆さんからのコメントお待ちしております。お気軽に投稿してください。
- inosan
バンドが解散してしまったように、無限なんてないことを知りながら、それでも「無敵感」を感じられるほどの創作意欲。
アーティストにはその力があり、そしてそれに共感される我々がいる。