はじめて聴きました。
長い曲やけど飽きることなく聴けたかな。
世界感とストーリーがしっかりしているからですかね。

やくしまるえつこの子どもの世界と大人の世界を行き来するような世界観が思春期～のリスナーに響くのでしょうか。どこか子供っぽい非現実と生活感ある大人の現実を行ったり来たりな不安定性がどうしようもない中毒・トリップへ誘う。麻薬か何かか・・・？

SNSがこんだけ普及して、有名人の日常もある程度見えちゃうこの時代において、やくしまるえつこの持つ神秘性は他のアーティストと比べても際立っている。極めて。
だからこそ「宇宙を舞台」にしている世界観の中で急に「梅干し」「戸締り」なんて日常ワードが急に飛び込んで来ても、「やくしまるえつこだから」ってなんかリスナーはすんなり受け入れられちゃうし。さらにどんどんやくしまるえつこワールドの虜になっていくのだ、と思う。
んで、初めて聴いた人は、遠近感の狂ったこの世界観にぶっ飛んでしまうのだ、と思う。

やくしまるえつこにしては曲調が穏やかで声の主張も少なめだろうか、だからこそ非日常感を強く感じる。彼女の持つ声は、誰かの心の中にある声や、現実に起きている事象への反応のような表現をされることが多いと思っていたけれど、これは外界の刺激から解き放たれた彼女が、なにもない場所でかつての記憶を無作為につなぎあわせて遊んでいるかのよう。