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20220722
ghost - 踊ってばかりの国
社会学の観点から、人間にはA面とB面があるとする考え方があるらしい。
・A面とは、会社や学校、社会のシステムなど、人間にある程度コントロールできる一面
・B面とは、命や育児、病や天災など、人間にはどうしようもできない一面
A面は学歴や地位や名誉といった他者からの評価とも言い換えられ、B面は人間が生きていく上で必然的に持つ本能のようなものと言える。
簡単に表現するなら表と裏と言い換えれるとわかりやすい。
この両面があまりに乖離してしまうと、その差による呪縛に囚われてしまい、無理な行動を選択し、結果、最悪な状況を招きかねない。(誰からも尊敬されるような実績を持った聖人君子のような人が、裏ではとんでもない欲に溺れているなど。)
B面はとても褒められたようなものではないのに、必要以上にA面をよく見せようとする。◯◯映え、ソーシャル疲れ、暴露系、リベンジ◯◯...などの言葉が飛び交うことからも想像できるように、現代を生きる人は少なからず、自らの持つ両面に日々振り回されているのではないだろうか。
サイケデリックロックとも称される「踊ってばかりの国」が歌う『ゴースト』という楽曲には、そんな心理的負荷を一時的にでも無にする力がある。裏表なんてない境地へと、その呪縛から解放してくれる。
アーティストが時代を映す存在であると同時に、時代の方が今度はアーティストを必要とすることがある。
耳を疑うような事件を引き起こす人間が存在する今、踊ってばかりの国が歌う『ゴースト』という曲が必要とされているように思えてならない。
どんな人にもB面はあり、そこから目を背けることはできない。間違った選択をしてしまう前に、この心揺さぶられる楽曲に耳を傾けたいと思う。
COMMENT
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- master
かっこいいですよね
序盤のイントロ?の部分と、歌とのギャップにぐっときます。
この音楽に、この文章を添えられているのにもぐっときました!
B面ゆさぶって揺らしていきたいです