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20220712
月夜の星空 - HOBBLEDEES
ナインティナインのオールナイトニッポンの代表的なエンディングテーマ、ホブルディーズの「月夜の星空」。
以前にも触れたことがあるが、僕はナイナイのオールナイトを聴いて育ってきた。深夜3時にこの曲が流れ出すと、楽しかった時間が終わることを意味し、また来週まで待たないといけない。その時感じるなんとも言えない寂しさは、今でも鮮明に記憶に残っている。
何度でも見返したり聞き返したりすることができるネット全盛の時代には味わうことができない感覚。ラジオ特有の一人でこっそり聞いた体験はパーソナルなものなのに、全く同じような感情をみなが抱いてきたと確信できる。
その後何十年経とうと、出だしのギター音ひとつで、あの時の感情、風景、学校生活、流行っていたもの、夢中になっていたもの、友達、恋愛感情...それらすべてをひっくるめて思い起こさせてくれる。
そう考えるとナイナイのオールナイトにとって、「ブランディング」という意味でもこれほど大きな力を持つものはない。ブランドは人の記憶に入り込み、イメージを作り出す。ブランドとは、単なる識別手段としての名前を超えた概念であり、言葉ではなく意味である。
もちろん放送局がエンディングテーマとして選んだわけだが、それは単なるエンティングテーマを超越し、受け取り側にとって大きな意味を持つようになったのだ。
「ブランドは発信側ではなく、実は受け取る側にある。」
まさにこの言葉の意味を体現しているような名曲なのである...と、わーわー言うとります。お時間です。さようなら。
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