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20221227
生きる - 春ねむり
創造性は連鎖する。
どこかの誰かが残した絵、ことば、音楽に触発され、またそれを誰かが何かしらの形に置き換える。そうやって、昔からいろんな芸術が連なってきた。
詩人・谷川俊太郎氏の言葉がポエトリーディングラップとして歌われ、それをさらに違う形として提示したのが、春ねむりの歌う「生きる」という曲。ここには、主張も強制もない。ただ「生きている」ということを言葉と音にのせて吐き出しているだけだ。
自分の生きている時代、住んでいる土地、家庭や職場、学校などの生活環境について俯瞰してみると、いろんな常識や風習に囲まれており、日々その中でバランスをとって生きていることを実感する。
長い歴史には、生まれた時から自分が何者か決められた身分制度のある時代もあれば、世界中戦争状態という悲惨な時代もあった。きっと、その中でも生きているということを誰かが、何かに投影し、形として残してきたんだろう。
どんな天才的な人物もその連鎖の中にいる。想像はどうしても間を飛ばし、飛躍してしまいがちだが、現実は連続的に起きている。
この曲を聴いた誰かが、また新しいものを生み出していく。それに出会える日を楽しみにしたくなる。
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