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20200430

Moh-eh-wa - 藤井風

歌詞を知ってから曲を聴くか、歌詞を知らずに曲を聴くか。詩がある音楽とは、二つのうちどちらかの出会いかたから始まる。今月から新しく始まったWHRM Verseは、前者のアプローチでひとと歌を新しく繋げている。

けれどこの曲についてだけは、まずは歌詞を読まずに、メロディーとして聴き流してほしい。そのうえで聴き流そうとしても聴き流せない、歌詞の磁力を感じてほしい曲だ。はじめて聴いて、そう思った。

音楽の聴き方も、人それぞれが無意識のうちに作法を作り上げていると言われる。歌詞を読むように聴くひと、メロディーと言葉の断片の調和を大切にするひと、演奏のコード進行やベースラインの展開で、好きを決めるひと、他にも色々あるはずだ。この曲を聴いていると、受け取りかたが一つではないことを誰よりも作り手である藤井風本人が感じているような気持ちになる。その上であえて、歌詞を読まずに聴いてほしいのには訳がある。

それは、言葉の土着性、そして、想起させるものの強さだ。

この曲、そしてこの歌い手の作り上げる歌詞は、特定の地域に住むひとびとにとっては、とてつもない近接性を持っている。そしてそれが良くも悪くも、この曲の第一印象を引っ張ってしまうのではないかとすら思えてしまう。それに狭められてしまうのは勿体無い。この曲はもっと大きい。Eat local, act global - 地のものを食べ、世界の鼓動で動く - そんな軽やかな飛躍を、なんの労もなく成し遂げてしまっている。ひとつところにあることが、全ての世界と繋がることだと、言われる前から知っているような剽悍さが、この曲にはある。

できる限りニュートラルな出会いをしてほしい曲だ。

息をひそめて、耳だけをそばだてて、それでも聴き逃せないものを知る。
もしかしたら、自分にとって掛け替えのないものと巡り合わせてくれるかもしれない。

Text by kato

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藤井風ファーストアルバム、5月20日(水)発売です。

kato

今いる場所は空や空気で世界中でつながっていることをはっきりと感じることができる。

誰に頼るでもなく、個として生きることをこれまで以上に求められる現代において、それを最大限感じさせてくれる。誰かの真似をしたり、過大な自己表現はいらない。

マスター
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kato

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