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20220609
夏のドキドキ - never young beach
「夏が好きか、冬が好きか」
永遠のテーマのようなお題。
暑がり寒がりなどの身体的要因、考え方、感じ方などの概念的要因。それまで生きてきた時間の蓄積、つまり経験。真面目に考えると、様々な要因が絡み合って導き出される答えのように思う。
あなたにとっての答えはこれだ!と突きつけられるのは、never young beachの「夏のドキドキ」を聴いた瞬間だ。
夏が近づくと高鳴る期待感を、単純明快に字面にしたタイトル。そして夏を好きな理由がただただ並べられているだけのストレートな歌詞...ただ、昔からずっと夏が好きだった訳ではない。
学生から社会人になり、時間に追われるような生活が続くと、四季の変化には鈍感になる。季節が変わろうとなんの影響もなく、夏が好きも、冬が好きも関係なくなっていた。
しかし、子供ができ、家族と過ごす時間が増えると忘れていた昔の記憶が蘇ることがよくある。「夏のドキドキ」をひとたび耳にすれば、子供を通して、歌詞に登場する夏の描写を追体験させてくれる。
思えば夏をテーマにした楽曲なんて、世の中にごまんとあるのに、こんなに心に響くのはなぜだろうか。
ひねりも何もない、そのままの歌詞と陽気なサウンド。そして、楽しそうに歌う安部勇磨の声は、五感を刺激し、感情に訴えかけ、どんな季節に聞いたとしても夏の到来を疑似体験させてくれる。
カブトムシもミンミンゼミも自分の仕事を全うしているなら、人間も、そして自分もこの気持ちと経験を子供達に伝え続けていかないといけない...なんてことも思わせてくれる。
そうすれば、自ずと冒頭のお題に対する答えも決まってくるはず。
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