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20200922
The National Anthem - Radiohead
世界的名盤とも言われる「Kid A」の3曲目に収録されている「The National Anthem」。記憶の最も底の底から鳴り響くような重厚なベースラインからゆっくり始まり、透き通るような美しい声なのに暗く重いトム・ヨークのボーカルが語りかけてくる。
「国歌」と銘打たれた楽曲としてはあまりにも重い。多民族や多様性といったものを、音作りによって表現しているかのようなジャンルミックスのサウンドが徐々に徐々に進行していく。何も国民すべてを一つにすることが国歌の役割だけではないのかもしれない。不安や狂気は誰もが持つ感情であり、それらを解放させる機会も必要だと。光あるところに影があるように。
ロック、HIP HOP、JAZZ、テクノ..すべてをミックスし、大衆社会の狂気をあぶり出したかのような楽曲。ついに人類はこんなサウンドをも生み出してしまったのかとすら思える。
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