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20210323
Where Is My Mind - Pixies
世の中の名曲と呼ばれる曲には、その理由がありそれまでの時代を変えるようなインパクトがあった。しかし、そういった歴史的背景を知らず後々に耳にしたとしても、リスナーを惹き付ける力が十分にある。
初期オルタナティヴロックにおいて重要な存在とされる「Pixies」。印象的なギターイントロから展開されるミディアムテンポの楽曲「Where Is My Mind」は、静寂と喧騒の落差が激しい印象的な曲で、映画ファイトクラブの挿入歌としても有名である。激しくかき鳴らされるギターと叫ぶような金切り声のボーカルが、サビになると一気に静寂に包まれる。
人間関係において世の中の歌詞は2つに大別できる。他人との関係性を歌う歌(恋愛、友情、家族愛、仕事関係などの対人関係)と、自分自身の内面について歌う歌(夢、信仰、宗教など)である。静寂とともにつぶやかれる「Where Is My Mind」=「私の心はどこにある?」というワードは、まさに自分自身との対話のよう。
この手のテーマは非常に難解で、具体的なシーンが想像しにくいが、ただただ印象的なメロディと楽器音を享受するだけで十分なのかもしれない。そして、もっと感受性豊かなアーティスト達は、ここで得たフィーリングでまた新しい作品を生み出していくんだろう。
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