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20230420
Zitti e buoni - Måneskin
瞬く間に世界中で成功を収めることになったイタリアのロックバンド、Måneskin。ほんの少し調べてみるだけでも、彼らに対するあらゆる賞賛を目にすることができる。
「あの曲は特定の何かについて書いたというよりも、思っていることを思いつくがままに綴った。(中略)俺たちは最高に格好いいことをやっているのに、中には俺たちに泥を塗って悪者にしようとする連中がいる。だから、そいつらを揶揄ったんだ。」
Rolling Stoneのインタビュー内で『Zitti e buoni』について語ったものである。
いわゆるZ世代と呼ばれる年代の彼らだが、その作品はゴリゴリのロックミュージック。
「ロックの復権」の象徴のようにも扱われており、20代前半の彼らに与えられる評価はものすごいものがある。
たしかに、ここ最近の音楽をとりまく社会の変化、多様化、そして民主化により、さまざまな形の音楽が提示されてきた中にあって、これだけ骨太のサウンドはずしりと響くものがある。
...イタリアといえば、かつて世界のサッカーリーグ中でも最高峰といわれた「セリエA」が真っ先に頭に浮かぶ。しかし数年前の強豪チームの八百長疑惑などにより、有名選手の流出が相次ぎ、かつての栄光は昔のこと。
イタリア代表チームに至っては、W杯本戦を2大会連続で逃すほどの凋落ぶりである。
しかし、22-23シーズンのチャンピオンズリーグ準決勝にて、あのミラノダービーが実現した。1サッカーファンとしては、Måneskinの世界的成功を、イタリア・セリエAの復権に重ねたくなってしまうのだ。
ジョン・レノン、ジョン・ライドン、カート・コバーン...彼らロックスター達は、本人たちが望む望まざるとは関係なく、その時代を背負わされ、投影するためのアイコンとなってきた。
その系譜に連なるかのような成功と賞賛。そんな彼らの楽曲に、超個人的な願望が重なったことに胸を熱くせずにはいられない。
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