-
play_arrow
20200204
天使たちのシーン - 小沢健二
inosan曰く王子様枠の小沢健二は、Flipper's Guitarの解散後にソロとして台頭していくのですが
そのファーストアルバムは、心なしか内省的な気配を感じるものです。
決して悲観的ではないし、Flipper's Guitarからの乾いた軽やかさは維持しているものの
言葉選びやメロディーラインに繊細さをにじませるようになった曲たちは
往時のファンにとっては拍子抜けにも近いものだったのではないかと思います。
今から振り返れば、ヒットチャートを走り出す前の、準備運動にも似たアルバムの中で
殊更に異彩を放つのが、7曲目に収録された「天使たちのシーン」です。
ヒットさせるために書かれたとはとても思えない曲で、そしてそれゆえに、今でも根強くオザケンを知る人の心に残る曲になっています。
ヒットチャートを走り出す前の、一人のオザケンを感じられる曲です。
アルバムのタイトルは「犬は吠えるがキャラバンは進む」。
彼にとっての「犬」は何だったのだろうと、ふと思いました。
COMMENT
- 皆さんからのコメントお待ちしております。お気軽に投稿してください。
- kato
真理を説く説法のように、ゆるやかなメロディとともに紡ぎだされる言葉たち。
ルール、サークル、光、そしてタイトルの「天使たちのシーン」。一見、宗教的にも感じられるが、それはいわゆる洗脳とはほど遠く、自分自身に気づきを与える意味合いをも含んでいるのではないか。