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20201215
American Pie - Don McLean
美しいメロディと歌声から始まる「American Pie」。1970年代に大ヒットした8分を超える長編曲で、あのマドンナもカバーしている。タイトルにもなっている「アメリカン・パイ」が意味するところには様々な解釈があり、ネット上にも考察された記事は無数に見つかる。暗喩に溢れた難解な曲である。
有名なのが「The Day the Music Died」=音楽が死んだ日という一節。1959年の飛行機墜落事故を指し、その悲惨な事故によって何人ものアメリカの有名なロックスターが亡くなった。その時の衝撃を歌ったとされる。
ここまでは、誰もが知るところだがそれ以上の深い入りは非常に難しい。ボブディラン、ビートルズ、ストーンズ、ジャニス・ジョップリン..などのロックの偉人達を連想させるアトリビュートに溢れた歌詞。その真意は分からない。ロックミュージックの未来を憂う歌なのだろうか。
ところでこの曲を知ったのは、アメリカ・ロサンゼルスに居た時だった。ドライブ中のカーラジオから流れた何年も昔の古い曲。しかし全く錆び付いた印象はなかった。
2週間ほどの滞在で、LAの富裕層とも呼べるお宅にお邪魔させてもらった。まさにアメリカ社会の裕福な家庭というものを実感できる時間だった。吹き抜け階段、大きな庭、裏庭、家の中に飾られたサメの剥製、ガレージからつながる勝手口...ドラマなんかでしか知らなかった生活を、リアルに感じることができた。その体験と、「American Pie」は妙にマッチした。
はっぴいえんどの「夏なんです」は本当の日本を知らないと理解できないぐらい日本を表現しているように、「American Pie」はアメリカそのものを体現しているかのように感じられた。世界一の大国アメリカの歴史、文化が凝縮されているような感覚...。ある記事では、20世紀後半の激変を表現し、物事が間違った方へ向かっていることを歌った歌という解釈も目にした。
アメリカ第一主義、トランプ政権が終焉し次はどこに向かうのか。その時にはまた「The Day the Music Died」と歌われるのだろうか。
COMMENT
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- master
私もこの曲をカーラジオで聴いたときに「あ、この曲とこの時間はずっと忘れないだろうな」と思いました。実際に今でもよく聴きます。今思えば良い思い出。