-
play_arrow
20200223
いまは僕の目を見て - Base Ball Bear
2006年に『C』というタイトルのアルバムを発表した。
2015年に『C2』というタイトルのアルバムを発売し、
そして先月2020年1月22日に、『C3』というタイトルのアルバムを発売した。
『C』が、メジャー1stアルバムということで、インディーズ時代の集大成の意味合いとともに、メジャーでこう勝負していくんだとの宣言を兼ねたようなアルバムだった。
『C2』は、さまざまな音楽性を取り入れた結果のベボベサウンドの集大成の意味合いとともに、30代を迎えるにあたっても、"青春"ってものにこだわるんだ、という宣言のようなアルバムだった。
『C3』は、2016年に突然のメンバー脱退を経てスリーピースとなってしまったBase Ball Bearだが、彼らならではのスリーピース・サウンドの集大成のようなアルバムといえよう。
そしてこの「今は僕の目を見て」という曲について、
デビュー当初から定評のある、小出祐介の小説のような美しい情景描写を繰り返したあとに、やさしくも力強くシンプルなフレーズを歌う。
そんな歌詞の構成に、今のBase Ball Bearがスリーピース・サウンドにこだわる理由が表れている。
(不倫とかじゃないほうの)大人の青春が似合う音楽となれば、今んとこBaseBallBear以外によいアーティストが見つからないなぁと思う。
COMMENT
- 皆さんからのコメントお待ちしております。お気軽に投稿してください。
- inosan
会話でもメールでも感情を伝える手段はたくさんあるのに、それが正確に届くかどうかは誰にもわからない。
時には愛情が真逆に伝わってしまうことだってある。せめて手のひらから零れ落ちて残ったほんの一握りの砂でいいから伝わって欲しい。
先に紹介した「あいうえおんがく」が会話の喜びを存分に歌った歌なら、この曲は、伝わらない悲哀を淡々と言い聞かせるように歌う歌で、その対比がおもしろい。
抑揚の少ないギターサウンドが、言葉にもならない独り言が内面からにじみ出る様を十分に伝えてくる。