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肉体のすきま風

2008/09/23 [20:34]

六十番横峰寺はなかなかの高所にあり、難所であり、気持ちの無い者は先へは行けない「関所」のひとつに数えられている。


八十八ヶ所のうち最高所にあるのは、明日行く六十六番雲辺寺。
続いては十二番焼山寺で、三番目が横峰寺である。


自転車と徒歩でぐいぐい登る。
「同行二人」
独りであっても、いつも大師さまは全ての巡礼者の心に寄り添ってくれている。
だから僕達は安心して、辛い道のりに挑むことができる。


山道を駆け上がりながら僕は、大師さまの肉体を勝手に想像した。
あっちの山、こっちの岬で厳しい修行をし、また寺を建てて回ったのだ。
きっと無駄な肉のまったく無い、
マラソンランナーのような
極限に引き締まった美しいお身体が、僧衣の下に隠されていただろう。


無駄なものを削いでいくと、人はその分純粋になっていく。はずだ。


自分の腹を見た。
これだけ走っても、まだまだ落とせる肉が僕にはたくさんあるようだ。
よこしまな心は捨て切らなくとも、
肉体くらいは、大師さまにあやかって美しくありたい。そう思う。



坊っちゃんスタジアム

2008/09/22 [09:06]

伊予の国愛媛県に入り、巡礼の旅も後半へ。


四十三番明石寺まで行ったところで、今回の台風13号が迫ってきていました。
山のなかで足止めされると辛いので、
一気に松山に向かいそこで台風をやり過ごして、
飛ばした札所は後から回る戦略を立て実行しました。
結果、松山で3連泊。
アーケード街「大街道」で、道後温泉で、気ままに過ごしました。
現在、五十六番泰山寺まで参拝したところです。


写真は道後温泉本館。400円〜入れます。
「千と千尋」ぽい感じだったのであとで調べてみると、
実際、油屋のモデルになったんだそうですよ。


夜の松山は、街灯が落ち着いたみかん色で、郷愁を誘う。
カタコト進む路面電車を野良猫が見送っていました。


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アリを燃やす

2008/09/19 [10:54]

三十八番金剛福寺のある足摺岬一帯は、かつお節のおいしい匂いが流れていました。


土佐清水に小綺麗な公園を発見して、野宿すると、
夜には分からなかったのだが、ここはアリがすごくて、夜明け前にアリで目が覚めました。
頭が茶色くてちっちゃい変なアリが大挙してテントに侵入し、食べる気なのか、僕を襲っていました。


馬鹿だけど生きるのに必死なアリを、テントを振って一ヶ所に集めて、ガムテープで捕捉して燃やしました。
不殺生の禁を破ってしまった…。


海の駅とろむで雨宿りして時間を過ごす。
手乗りサイズのハコフグが水槽を延々泳いでいました。
もう、いいから食べちゃって!
と言ってる気がしました…。


アリって確か酸っぱいんよね?



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