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温泉旅行

2008/12/18 [19:26]

「ちょっとついてきぃ」たまたま親しくなったお爺さんがニヤリとしてそう言うので、流れに任せてお爺さんのカブについていくと、温泉がありました。


熊本県南小国町、「扇」という洒落た名の集落でのこと。
住人の共同管理による、銭湯よりさらに原始的?な形態の風呂は、
活火山阿蘇の近くだけあって温泉が至るところに湧いているこの辺りらしく、
当たり前に源泉かけ流しで、新鮮で気持ちのいい湯でした。
お金も払いようがないのでタダで頂きました。
扇の皆さんありがとう!


狭い小屋のなかの風呂で、こちらでは三人のお爺さんが、あちらでは二人のお婆さんが、
方言のこともあって内容が十分に追えませんが、楽しくくっちゃべってます。
半分に割った竹を立てて並べているだけの敷居を越えて、
ふいに爺さんが婆さんに意見を求めたり確認を取ったりして、スクランブルするのが、僕には妙に面白かったです。
旅をしていると、人々のこういう日常の風景が、何かあたらしく見えます。


風呂を上がると「じゃ、ばいばい」と言って、さっさと帰っていったお爺さん、いい湯でした、ありがとう。


ユースホステルで会った富岡夫妻おすすめの温泉は、
同じく南小国町の「満願寺温泉」。
自然湧出のあつい湯が、川原の湯船にそのまま貯められていて、入れます。
缶カンにお金を適当に入れて入っていると(入浴料金不明)、
隣におばさんがやってきて洗いもんを始めました。
食器洗い用湯船が隣にあるんですね。
んーーファンタスティック。。。
写真、画面下半分が湯船、となりに白く写っているのが満願寺川の流れです。


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高千穂峡 濡れそぼつ地球の陰部

2008/12/15 [23:25]

順番が前後しましたが、熊本市から、阿蘇へ行く前に、熊本県山都町、宮崎県五ヶ瀬町、高千穂町を訪ねていました。


小学校の国語の教科書に載っていた「通潤橋」。
はるか遠い国の話だったこの橋が目の前に現れたとき、ちょっと感動しました。
橋を渡ることも、取水口を覗くこともできるんですね。
明治時代の水道橋は今も現役で農業用水を運んでいました。


県境を越え、宮崎県に入ります。
九州の、中央にして最深部とも言えるこの辺り一帯には、
「棚田百選」に選出されている棚田が日本で最も集中しているエリアなので、
百選の棚田巡りをしました。
ところが、目指す棚田に着く前にもいい感じの棚田がそこら中にあって、なかなか先を急げなくて困るくらいのパラダイスでした。


そして棚田目当てで足を伸ばしてやってきた高千穂で、
桜島に続き、また、人間の力の及ばない巨大なスケールの自然に出会い、圧倒されました。


高千穂峡です。
太古の阿蘇の火山活動で出来た、この辺りの軟らかい土地が、
五ヶ瀬川の流れによって削りに削られ、深い谷になっています。
看板に従い、この谷をつづら折りの道で、
どこまで下るのか…向かうのは地底か…という具合にひたすら下っていきます。
そしてやってきた谷底。海のような色の五ヶ瀬川がゆっくり流れていました。
写真は、有名な「真名井の滝」の箇所。
高千穂峡より上流の蘇陽峡を先に行っていたため、
水が綺麗には感じられなかったのだけが、もったいなかったですが、
自然のスケールが感じられるスゴいところでした。


地球は宮崎の山奥で深く美しく裂けていた。
濡れそぼつ地球の陰部。
手を伸ばしても届かない、
神秘の谷底。藍色の深淵。
僕らを永遠に惑わせてください。



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よみがえる阿蘇

2008/12/14 [23:41]

大観峰から、そのまま阿蘇外輪山を越える形で北上し、「やまなみハイウェイ」を走って九重高原方向へ進む。 (荷物はモンモン氏が車で運んでくれていた)


阿蘇くじゅう高原ユースホステルは、
「親戚の家に遊びに来た感じ」の、ほのぼのした宿でした。
普段はペアレントのおばさんひとりで切り盛りし、
お客が多いときだけ、その都度、熊本市内などから助っ人を呼ぶそうで、
この日の客は僕ひとりでしたが、たまたま前日に「長崎大学ユースホステルクラブ」が大勢で来ていたらしく、
阿蘇の麓、合志市から助っ人の老夫婦が上ってきていました。
ペアレントのおばさんも豪放磊落な素敵な方でしたが、
この助っ人の富岡夫妻も明るくて若すぎるほど気持ちの若いお二人で、
夕食は四人で水炊きの鍋を囲み、とても楽しいひとときでした。


しかし、僕はふとある事実に気付きました。
モンモン氏の車に忘れ物をしてきた!
自転車のワイヤーロック(数千円)とアーレンキー(5百円)。
鍵ならうちにあるヤツあげるよ!とおばさんが持ってきたのは、嬉しいけど、百均のヤツだったので、
色々考えた結果、取りに戻ることにし、翌日の目的地を再び阿蘇ライダーハウスに決めました。


逆側から、想定外にもまた訪れた大観峰は、
一転して今日は雨で視界は開けず、前日と全く違う景色。
34分で上った例の坂を、今度は下るわけですが、
ずぶ濡れ、昨今の低い気温、そして延々つづく下り…。
どうなると思います?
体が冷えすぎて過去最高に危険でした。
この道はなぜこうも僕に厳しくあたるのか…!
耐えるしかないので耐えるしかないんですが、
末端からヤバくなるんですね…。
手指と足先が冗談じゃなく痺れていきます。
「スピードワゴン」のあのアツイ暴挙を参考に、
何回か股間に手を入れて「解凍」しました。


そんな体で下ってきた阿蘇内牧で、
入った温泉(100円。ここらの温泉は100円や200円なんです。)が信じられないくらい暖かかった!
前にあったお菓子屋のいきなり団子も信じられないくらい美味しかった!


「(笑)おかえりー」
ライダーハウスに到着すると、連泊中の面々がこたつで待っていました。
映画『地下鉄に乗って』と『黄泉がえり』で感動し、
馬刺しと焼そばと焼酎の味に酔い、
もう一度訪れた阿蘇ライダーハウスは、もう一層面白い場所になっていました。
ザビ氏とサイヤ人氏とバックパッカーさんのお見送りに感謝しながら翌日出発し、
まさかの3日連続の大観峰。
阿蘇ライダーハウスは今日は美しい雲の衣のしたです。


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